松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

きたない子育て

http://presidentstore.jp/books/products/detail.php?product_id=3045昨日ちょっと書いた、「きたない子育て」だが、まだ現物は手元にないが、目次を見る限り、「失われゆく我々のうちなる細菌」が、ベースになっているのは確かだと思う。若い層をターゲッ…

大量発注!!

新宿に出たついでにいつも紀伊国屋で、スクリプタというフリーペーパーをもらう。これを読んでいてまたどうしても欲しい本が出てきた。「動物の賢さがわかるほど人間は賢いか」説明文にある動物の例を見てもすごいが、もうこのタイトルに私は惚れた。買わず…

チャヴ3

チャヴを読んでいると本当に辛くなる。日本が今まさに進んでいる道で、身につまされるとはこのことかと思う。言葉の意味として、多くの国がそうなっていく道筋を、先頭切って進むという意味で、イギリスこそが真の先進国だと思う。さすがにイギリスである。…

「チャヴ」2

イギリスの社会は差別を内包した、クラスシステムが生き続けていたわけだが、優越性が磐石であれば、口汚く非難することは必要なく、微笑んでいればいいわけである。現在のようなチャヴ攻撃は、中流階級がその地位を維持するために、ズバリお金をどっかから…

「チャヴ」

今日は前から読もうと思っていた本をゲットした。「チャヴ 弱者を敵視する社会」チャヴとはイギリスの労働者階級を指す、差別的な名前である。イギリスは昔から、今でもクラス社会であるのは、知られたことだが、ここまで露骨に堂々と、新聞やテレビや政治家…

「これがすべてを変える」10

環境問題において、インデアンの人たちの抵抗は、その方法も凄まじく高度でかつ粘り強い。 カナダでの採掘企業に抵抗するため、アメリカの格付け会社と談判する。投資家がいるから企業はやるわけで、カナダの格付けが高すぎるのは問題であると。カナダの法律…

「これがすべてを変える」9

さてそろそろまた始めます。 これまでも石油や石炭の採掘会社が、やりたい放題して地域の人たちが、被害にあった例は多いが、力関係が違いすぎて泣き寝入りすることがほとんどだった。最近の傾向としてアメリカ国内で反対運動が起こったことで、注目を集めや…

「暗夜行路」

「暗夜行路」読み終えました。割りに面白く読みましたが、人間というのは厄介ないきものだなと。話としては時任謙作という小説家の主人公が、あれこれ悩む話。大人になるまで知らされていなかったが、実は自分は母と祖父の間の子どもであると聞かされる。実…

「暗夜行路」

今「暗夜行路」を読んでいる。初めてである。これは1922年が初版である。大正11年という事だが、小説とはいえ、生活が今よりずっとリッチで、羨ましい。本当になんというか、豊か。これは東京が舞台で全国的にこうだったとは思えないが。以前も大正時代の話…

「これがすべてを変える」9

このイギリス、チチェリーホールでの会議の章には、二回日本の話が出てくる。この会議が開かれたのは、2011年。会議の2週間前に、福島の原発事故が起きている。会議の開催中もニュースのトップは、ずっとこれについてであったという。「それでも、この大惨事…

「これがすべてを変える」8

2011年のイギリスの王立協会の会議の報告では、私は気が変になりそうであった。イギリスの豪華な領主の館を保存した、王立協会の持ち物であるその館に、世界の著名な学者が集まっている。費用はほとんどビルゲイツが持っていると。(会議に出席はしていないが…

これがすべてを変える」6

環境保護団体は何をしたか。もともとの話としては、環境保護という考え方は、白人の金持ちが思いついたことです。自分たちの素敵な場所を残したいという事。だいぶ前に「世界」に出ていた、フランスのフィガロの翻訳で、エーデルワイスについての記事を紹介…

中学の社会以来、

アングロサクソンの骨の髄まで染み込んだ、あの自信の源は産業革命であったのか!と、遅まきながら気がついたワシである。そしてこれを思想的に支えたのが、フランシス・ベーコンである。またしてもこのおじさんについては、お名前くらいしか存じ上げなかっ…

「これがすべてを変える」5

私が今頃知ったことを、とっくに知っていた人も多いと思うが、本からの要約で少し書いてみたい。 それまでイギリスの多くの工場は、動力を水力に依存していた。流れのあるところ、滝のような場所に、水車を設置してこれを動力にしていた。水は何しろタダなの…

産業革命!

言葉の意味を良くも知らずに、平気で使っていたりすることは、私には良くあることですが、今回あの本を読んでいて、ついにすごいことがわかったぞ。イギリスのあれ「産業革命」の意味です。笑この年になって初めて、あれがいかに革命的であったかがわかって…

「これがすべてを変える」4

CO2を作り出す化石燃料をなぜ使い続けるかというと、化石燃料企業が掘り出し続けているからである。 それも今や従来のやり方で掘れる場所はもうなくて、深い岩盤の中に入っている天然ガスを取り出すフラッキングなど、環境負荷のひじょうに高いものに移って…

「これがすべてを変える」3

やはりこの手の本は、ぐんぐん読み進むことができない。非常に興味深い内容だし、文章は難解ではないし、訳も適切である。ただ、やはり辟易するというかげんなりする。 人間の欲望の強さ、自分勝手、恐ろしいほどの、他者への冷たさ。できることはいっぱいあ…

「これがすべてを変える」2

著者のナオミ・クラインは、精力的に大作を書き続けているが、ショック・ドクトリンの見返しに出ていた写真を見ると、爽やかな綺麗なお姉さんという感じである。非常に若い。今回の本の執筆中の時点では、小さな子どもさんがいて、一緒に絵本を読むシーンが…

「これがすべてを変える」

ぞっとする内容の本だが、その装丁も負けてはいない。ショックドクトリンもひどかったが、輪をかけてひどいデザインである。この斜体どうよ。てかてか光っているし。岩波はもう少しデザインについて考えてもいいと思う。ま、カバーは剥ぎ取ったけど。 気候変…

スペインの短い夏さわり

日本中で大手企業だけが、独占的に大儲けするという案件がぞろぞろ出てきています。政権に食い込んだ私的諮問委員会などの、トップグループの会議が、自分たちだけのためにお手盛りスペシャルサービスをする。そのきっかけとして、特区やオリンピックがや地…

「昆虫はすごい」

丸山先生の名著「昆虫はすごい」にかかった。これは素人が昆虫に興味を持つきっかけになるような、優れた入門書で、全体的なことから、あっと驚く珍しい生態までバランスよく入っていて、実に面白い。 やるき氏が好きなキノコ栽培業を営む蟻の事が、これには…

「昆虫こわい」

私はさすがに小松さんのファンだけあって、小松さんの先生にあたる丸山宗利の本にかかった。将を射んとすれば、というあれだな。別に射んとしてないけど。笑 「昆虫はすごい」は知っていたけど(まだ読んでないけど、)すごく売れた本で、2015年度新書大賞!11…

「世界9月号」

また次の世界を読んでいる。韓国の文大統領は頑張っている。日本はアメリカに何一つ口答えせず、言われたことをハイハイとやっているだけなので、外交と言っても頭を使う必要が無い。世に言う思考停止というやつである。アメリカのような力任せの国の、言い…

「アリの巣の生きもの図鑑」

先日来若い生物学者の本を、三冊続けて読んだのだが、もうダントツにわたしがおすすめするのは、小松貴著の「裏山の奇人」です。表紙のグラフィックが目を引いたので、「バッタを倒しにアフリカへ」のほうが、売れたと思うけど。(平積みになってましたからね…

評価

自分の古い本棚から古い本を出してきた。花田清輝の「日本のルネッサンス人」これは彼の最後の著作らしい。庭の本に出てきた人がまた出てきたりして、そこがタイミング的に面白かった。この人、博覧強記で、やけにマイナー臭い古い書物を、うんと読んでいて…

「京都の庭と風土」続き

お庭の本が面白くて腰が抜けた。こう言う事だったかと、今更いろんな事が合点がいった。広い敷地の庭から、禅宗が入ってくるともに、抽象的なミニマムな庭ができる。禅宗は日本の文化に非常に大きな影響を与えたんだねぇ。禅宗が持ち込んだのはあと、お茶の…

「京都の庭と風土」

じいさんの書棚から幾つか抜いてきた本があって、一冊はレイチェル・カーソンの「海辺」。これ「沈黙の春」の人で、結構面白そうなんだけど、どうしても訳文が気に入らない。(訳者の献本なんですけど…)もう一つは「京都の庭と風土」という、かなり古臭い外見…

これも世界から

フィリピンのミンダナオ島で、ISが暴れまわって、ドゥテルテ大統領を揺さぶっている。彼がモスクワにプーチンに会いに行った日に、まずは騒乱が始まった。 フィリピンのIS勢力は入念に準備され、膨大なアメリカ製武器で武装した、各国から集まった勢力である…

葉巻、どや、

葉巻は娘がキューバに旅行した時のお土産だから、少し前の写真であるが、間違いなく「コイーバ社の葉巻を手放さない私」の、自撮り写真です。バレンボイムの向こうを張って、アップしてみました。笑

世界から国家戦略特区について

今月号はなんか中身が詰まっとる。「国家戦略特区の実相とは」という座談会が優れている。郭洋春、那須りえ、内田聖子の三人は、TPP問題でも常に重要な発言をしてきた人たちで、私的にはおなじみかつ信頼できるメンバーです。那須さんは大田区の区議ですが非…