松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「これがすべてを変える」4

CO2を作り出す化石燃料をなぜ使い続けるかというと、
化石燃料企業が掘り出し続けているからである。

それも今や従来のやり方で掘れる場所はもうなくて、
深い岩盤の中に入っている天然ガスを取り出すフラッキングなど、
環境負荷のひじょうに高いものに移ってきている。
ラッキングについては以前世界で詳しい記事があったが、
掘ること自体でCO2を大量に発生させるうえ、
大量の薬剤化学物質で、土地や水を汚染させる。
すでに農業に影響が出ているほか、
家畜や人にも様々な健康被害が出ている。
そんなことは一顧だにされない。
企業は株主に今年度同様来年も、
掘れる鉱脈を持ってますよという指標を出さねばならない。
この埋蔵量置換率100以上でなければ、
株主は離れていってしまう。
企業は何が何でもこれを維持し、掘り続けなくてはならない。
これに歯止めをかけることができるのは、
国が規制をかけることだが
環境問題に理解があった、期待されていたオバマも、
さんざん引き伸ばした挙句有効な手を打てなかった。
メルケルもそうである。

なぜかといえば、これらの企業が大金を、
ロビー活動、選挙資金の献金などに使う。
また回転ドアと呼ばれるシステムで、
企業のトップが、政府のメンバーになっており、
不利な政策をことごとく潰しているからである。
気候変動は左翼のデマであると言う系の書籍のほとんどは、
燃料企業からお金の出ているシンクタンクなどによって、
出版されており、世論の誘導にもおさおさ怠りない。
国連の気候変動に関する会議で決定された、
拘束力のない決議などには、ビクとも株価は変動しない。
株主も企業も力強くこれらを無視するほど、
自信を持っているからである。