松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

学生の食生活

このところ、今の学生たちが、
お金がなくて学食は高くて食べられない。
カップラーメンかコンビニのおむすびが多い、
というようなツイートがいっぱい流れてくる。
朝やお昼は抜くこともあるらしい。
これを読んでいると、うーんとうならずにはいられない。

日本のかつての貧しい時期には、
毎日の食事に事欠くことも多かったが、
食べていたものが全く違う。
水上勉だったと思うが、子どもの頃は貧乏で、
イワシ、さば、にしんなどのぬか漬けと、
ご飯ばっかりだったと。
また、沢庵をしゃぶっておやつにとか、
東北の話でお肉は食べられなかったので、
納豆がその代わりになったとか、
そういうのも読む。
これらはどれも貧しい食事ではあるが、
体に悪いものは何も入っていない。
どちらかと言うと身体が必要とするものが入っている。

しかし現代の貧しい食事は、
必ず身体に悪いものを多く含んでいる。
安いものイコール身体に良くない
(マイクロバイオームを壊す)は、残念ながら成り立つ。
若者たちは、ばったり死ぬことはないかもしれないが、
いつもどっかしら具合の良くない、
後半の人生を過ごすことになるのではないか。
日本では病気の治療にはお金がかかる。
今後その傾向は強まると思われる。
それはきっと後半生の困難の原因になるだろう。

我々と共生している細菌は、
主に免疫と炎症に関わっている。
炎症はなかなか複雑で、悪い菌をやっつける活動であるが、
これが続くと例えばガンの種となる。
炎症を起こす、止めるのバランス機能が、
とても大事らしい。
免疫に関しては何度も書いているが、
とにかく慢性疾患の多くに絡む。

私はこの若者の食生活の貧しさが、
予定より早く日本を滅ぼすのではないかと、
本当に心配である。
前にも書いたが、ご飯と味噌だけ、
毎日これでも、それが本物の味噌であれば、
十分健康に長生きできるという実例もあるのである。