松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

逝きし、また

姉はこの本をネットの古本で、

頼んで買ってもらったらしい。
ま、1989年に出てるから、
もちろん絶版なわけだね。
姉には同世代ながらネットにかなり明るい
友がいて、この人を、
有効に使いこなしている。笑
羨ましい事やね。
人はみな得意分野で助け合わないとダメや。

さてこの中に、日本の庶民が戸締りをしない、
ばかりか、昼間は開け放しで、
中が常に丸見え状態である事に驚いている。
この前読んだボイルも、こどもの頃、
彼の生まれ育った界隈では、
基本的にドアは開け放しだったと書いていた。
アイルランドである。
そして日本人は表の通りによく出ていて、
いろんなことをする。
子どもも大人も。
仕事や家事や遊びやおしゃべり、
これらを道路上でやる。
部屋が狭い代わりに、道が、
リビングや台所の代わりのようだ。
仲の良いコミュニティである。
その頃の土地所有のありようは、
よくわからないが、
町場の庶民の家は貸家だったのだろうか。
土地が売買され私有されるようになると、
ここからはわたしの、と言うような感覚で、
道路のような場所との連続的な使い方は、
なくなっていくのかもしれない。
そうそう行水も外でやる!
女の人も真っ裸で。
外人が通りかかって珍しいと言うので、
行水中の母子がその姿で見物に来たと!
さぞ驚いたろう。
私も驚く。
そもそも当時は男の肉体労働者はほぼ裸で、
田舎の貧しいところでは、
幼児は素っ裸だったと言う。
裸とかエロティック分野の感覚が、
少しよそと違うのかも。
野放図な売春で梅毒が蔓延していると、
ここは最悪に不評。
もう少し前の時代のキリシタンの司祭は、
殿たちが男色にふけるのは、
ありえん!と眉をひそめていたが。