松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

かき氷の思い出

私は記憶力が悪いのを自慢してるぐらいである。

おぼろげな記憶で自信がないから、
長年姉に聞いてみようと思っている事があった。
ちょうど姉が宇治金時食べたいと言ったので、
ついに聞くチャンスが到来。
私のQ
子どもの頃かき氷を出前で取った記憶があるが、
あんな溶けやすいものをと、信じられない。
こういう事はあったか?
姉のA
あった。おたふくがおか持ちに入れて、
自転車で持ってきた。
おおおーーーっ!

私は記憶力は悪いが、たまーにピンポイントで、
非常に詳しく覚えている事がある。
先日書いた観音町の下駄屋さんも、
お店の中の見取り図が書けるほど鮮明に覚えている。
入口の右側の床の間のような造りの、
ショーウインドウとかね。
私の父は仕事だか遊びだか、
とにかくあまり家にいる事のない人だったが、
この時は大掃除かなんかで彼もいて、
出前は彼の提案だったのかもしれない。
彼は白玉あずきを頼んだ。たしか。
はえーー!そういうの好きなキャラだったぁ?
と意外だったので覚えていたのである。
おたふくさんは今も小橋のたもとにある、
うどん屋さんである。
お姉ちゃんはここで当時中華そばと言っていた、
ラーメンを食すのが好きだった。
ラーメンもあれば氷もあるというね。
おたふくの並びはお風呂屋さんで、
内湯のない我々はここに行っていた。
帰り道にアイスクリームなんか買ってもらって。
今にして思えばあの頃は結構いい時代だった。
実にささやかながら、
なんとなくゆとりのある庶民生活であった。
どこへ行くにもたらたら歩いて行ったが、
時間はたっぷりあるかのようで、
慌ただしさが少しもないのが不思議である。