松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「虫とけものと家族たち」終わり

虫とけもの、読了。

ダレルの住んでいたコルフ島の家こそが、

野生の王国と言えるので、

私は恥じて、

これからは単に庭と呼ぶことにした。

コルフ島滞在中に彼らは、

三軒の家に住んだが、

いずれも、植物動物の溢れる所で、

二軒目などはお庭が15エーカーという。

計算したら18000坪?

オリーブ、レモン、りんご、オレンジが、

花を咲かせ、実をつける。

さまざまな小鳥が巣をかけ、

亀が、巨大なカマキリが、ヤモリが、

行き交う。

蛍が飛び交い、海では一緒にイルカと泳ぐ。

いつもその真ん中でジュリー坊ちゃんは、

忙しく生き物観察と採集に励んでいた。

意外な事に、かれは、

おやつに生のエビやトリガイを捕まえてたべる!

葡萄やいちじくや柘榴も勿論だけど。

訳者の池澤夏樹は、

コルフ島に行き2年半滞在したというから、

この本の威力は相当なものである。

私は詳しいと言うほどのものではないが、

いっとき鳥の絵を描いていた関係で、

名前を聞けば姿の思い浮かぶ鳥が増えた。

そのせいで今回は、繰り広げられる世界が、

前より少しカラフルに見える気がした。

知識はこんな時役立つし、

私にはそれで十分な気がする。