松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

春になってきた

なんだか急に暖かくなってきた。

今や私の楽しみは庭の事だけ。

毎日バラや牡丹の芽がどのくらい膨らんだか、

みて回るのがお楽しみである。

花壇は土の状態がだいぶ持ち直してきて、

明らかに去年よりいい。

バラという植物は、

なんせ品種改良の鬼である。

立木型のものは、今ではほとんど四季咲。

植物は一年に一回咲くので十分、

私は四季咲が好きではない。

ツルバラは一季咲が多いので、

ツルの方が自然な感じがする。

 

少し前日本の食事の聞き書きで見たが、

牛のご飯は藁を切って、

米糠を混ぜ水で捏ねたものをやっていたと。

腸内細菌の餌そのものである。

牛は細菌の作ったものと死んだ細菌で、

栄養をとっているのでこれは、理想的。

なにより米を作って、

人が食べない部分を牛が食べるわけだから、

飼料代がかからない。

バスクの羊も、夏は草を食べ、

萌芽更新によって出てきた木の新しい葉を、

刈り取ったものを屋根裏に貯蔵し、

これを冬の餌にしていた。

これも飼料代がかからない。

こうやって養える数だけ飼えば、

持続可能である。

また入会地については、

木を育てるにはこれが最も適切であると思う。

米や野菜と違って、生育に何十年もかかる木は、

一家で管理するのは難しい。

共有地で共同で世話をすれば、

息子がいなくても近所の若者に、

知恵を伝えながら、

確実に引き継いで行ける。

入会地は日本にも昔はいっぱいあったのだが。

そこからみんなが平等に、

薪、炭の材、

家を建てたり屋根を葺いたりする材、

籠などの日用品を作る材、

山菜や木の実などの食材など、

生活必需品の多くを手に入れる事ができた。

人は正しいやり方を知っていたのに、

やめてしまって、間違ったやり方をして、

牛が悪い、殺せと言う。

なんと言う傲慢。

今日はこれから干瓢と干し椎茸を煮る。

ちらし寿司の準備だ。