松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

バスクの続き

スペインの歴史がややこしくて、

私にはお手上げである。
手短かにまとめるのも不可能だ。
バスク語の禁止などの締め付けは、
内戦の時バスクが、
共和国政府側についたことへの、
勝ったフランコ側からの報復な訳だ。
元々はかなり自治権を持っていた。
スペイン内戦は、
元からあった共和国政府と、
フランコ率いる軍の戦いで、
クーデターである。
そしてお隣のポルトガルが加勢した。
ピカソの絵で有名なゲルニカ
これはバスクにある地名である。
フランコの軍にドイツ空軍イタリア空軍が、
加わって大規模に空爆が行われた。
民間人がたくさん死んだ。
初めて焼夷弾が使われ、
破壊され焼き払われた。
テストだったと言われている。
あとカトリック教会が絡む。
そんなバスクだが、
ファシスト側についた人もいた。
内戦が終わって30年ほども経つ頃が、
この本の舞台だが、
主人公は少年から青年に差し掛かる年頃。
自分の父が、
ファシスト側で殺人に関わったのでは、
と言う疑いを持つ。
その事で長く苦しみ続ける。
一方、母のお兄さんは、
殺されそうになった人を、
匿いフランスに逃した人であった。
彼は父親に馴染めず、
このおじさんに魅力を感じている。
自分の先生の父親も、
その時の殺人の犠牲者だったりして、
実際かなり地獄だと思う。
かつて加害側だったものも、
常に報復を恐れていて、ちょっとした事に、
過剰反応するとことかリアルである。
もちろん小説ではあるが、
内戦と言うものは、
こう言うものなのだろうと思う。
みんな黙っているだけで、
実際には終わるに終われないものがある。