松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

資本論また

脱成長と言うと、

貧乏になると想像するかもしれないが、
99%にとっては、
意外にそうでもない。
マルクスは価値、使用価値、
と二つの言葉を使い分けている。
資本主義が言う価値と、
実際に何かを使って得られる価値とは、
別のものだからである。
土地を例にとると、
ニューヨークやロンドンの一等地の価値は、
どんどん上がり、普通の人は住めず、
投機の対象として売買されている。
住む場所としての土地の、
使用価値はほかと変わらなくても。
資本主義はブランド化で希少性を作り出し、
価値を高め、
使用価値の全くないものさえ売りまくる。
もし我々が生産や販売の基準を、
使用価値で判断し、
我々のニーズに合ったものだけにすると、
GDPは下がるかもしれないが、
多くの人にとって、
逆に便利で豊かな暮らしになるだろう。
だっていらんもんを作って、
GDPを上げたって意味ないし、
それによって限りある資源やエネルギーが、
無駄に失われるんだから。
経済成長は幸せの指針では全然ない。
ただ現在、多くの人は、
経済成長、経済成長と考えるし、
政治家は支持者に、
経済成長を約束する政策をうたう。
支持者には、
投票してもらわないとなんないからね。
だから、既存の政治家は役に立たない。
グリーンニュデール政策などは、
資本主義の路線の踏襲だから、
先延ばしでしかない。
サンダースもコービンも、
不合格と言うことである。