松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

共有財産の私物化

マツタケにも度々出てきた言葉が、
「共有財産の私物化」というものです。
アメリカの木材産業などは、
長い長い間その森で環境を保全しながら、
持続可能な生き方をしていた先住民を追い出し、
巨大な木々を皆伐してしまう。
森というものは面白いもので、
切ったあとに同じ木を植えても同じ森にはならない。
皆伐はその場所の環境をガラッと変えてしまうので、
別の木が勢力を伸ばし、欲しかった木は育たない。
日本では水道の民営化もあちこちで進んでいますが、
今まで我々の税金で整備していた、
水道管網はそのまま使って民間企業がやるようになる。
資本主義経済はそういう風に、
実にあきれるほどずるい事で成り立ってきた。
そもそも土地がそうで、入会地や塩田など地域の共有財産が、
いつの間にが企業の持ち物になっている。
今現在も林野がすごい勢いで買い占められているらしい。
給食の話も今まで自校式で作っていたものを、
調理師さんや栄養士さんをクビにして、
民間のセンター方式にする。
公立の学校教育はそれそのものが共有財産である。
これは多くの母親が反対してきたことだが、
一顧だにされず進めてきた結果がこれである。
公共というものをバラバラに壊して食い散らかしていく。
もはや食育もへったくれもない。
今また公立の病院が大規模に潰されようとしている。
地域に密着したきめ細かな医療は、
全く評価されず、医療費削減のターゲットにされている。
お金がない、予算はどこからといつも政府はいうが、
何十兆円ものバラマキや軍事費は、
スルスル出てくる。
この政権を支持する人の気がしれない。
死ぬその時までわからないのかなぁ。