松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

金継ぎ完成、、

お皿の金継は一応終了した。

出来栄えは全然だめやね。
ま初めてだから仕方がないけど。
やり方と理屈はなんとなくわかったが、
金継は出来ただけでは不十分で、
完璧にできないと意味がない。
器が割れるという偶然の出来事から、
より美しくなってよみがえることが必要で、
行為としては完全にアートの領域である。
技術だけでもだめでセンスが必要。
技術的には、漆や間に入れるパテなどの、
粘度の加減と乾燥の見分け、あと面相筆の使い方。
どれもかなり難しい。
乾燥と書いたが実は乾燥とは違う。
漆は濡れた布を入れた箱に入れて「乾燥」させる、
と何にでも書かれているが、
漆が水分を取り込んで硬化するという事である。
また一段階ごとにサンドペーパーの耐水のやつや、
小さい砥石で磨く。
これも磨くといえばツルツルにするというイメージだが、
実は逆で、ザラザラにするのである。
漆は表面がツルツルになるから次の物がちゃんと載るためには、
少し荒らしてやらねばならない。
ま、私の理解ではだけど。
大きな欠けなら、荒い繊維を入れたパテで埋め、
その上にもっと細かいとの粉のパテを重ね、
それから金を載せる下地の漆をかぶせる、
というように順番に載せていくが、
その都度硬化させ、荒らすので、
大変時間がかかる。
ま、あと二つやりかけてあるから、
慌てず仕上げたいが、これも美しくよみがえるかは、
あまり自信がない。

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