松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

金継ぎ二個目

2個目の湯呑みができた。

欠けた部分の補正がまだ凸凹しているから、
あまり綺麗にならなかった。
3つ目の鉢はこの二段階前まで進んでいるが、
下地はこれよりは多少綺麗になっているので、
次に期待する事にしよう。
でもこの湯呑みは気に入っていたので、
復活して嬉しいし、アラビアのお皿も使っている。
ま下手くそながら役立っているから、
よしとする。

f:id:natsuyono:20201120091031j:plain


昨日今日と風が強く落ち葉が半端ない。
朝やって夕方またやる感じ。
これも暇なばあさんの仕事の1つ。
私がやらないと誰かがやる。
それもやばいでしょ?
若い忙しい人にやらせては申し訳ない。
もっと田舎なら落ち葉なんか積もるに任せるんだけど、
舗装道路ではそうもいかない。

社会的役割、保守的な熊

社会的役割の事を考えてみると、

どんな人がどんなところで役に立っているかは、
計り知れないほどのバリエーションがある。
例えば祇園に代表されるお茶屋街は、
一晩でバーンとお札をばらまくような、
金持ちが支えてきた訳だが、
これもただ金持ちならいいわけでなく、
事業拡大命、金の亡者的経営者や、
真面目一徹仕事一筋系も役に立たない。
なんかの本で祇園の上客は、
金持ち寺の坊さんだったと読んだ事もあるが、
生臭坊主も大いに役立ったという事だ。
歌舞伎なんかもそうだし、
芸能芸術の分野では、
きちがいみたいなコレクターとか、
我を忘れたファンなどが居たから、
成り立ってここまできたのだと思う。
しかしこういう人たちは、どう考えても、
家族や身内の評判は良くなかっただろうと思う。
家族というものは基本的に保守的なものである。
それが家族というものの役目だからだろう。
チンパンジーの先生の本によると、
母さんはこれは食べて良いもの、これはいけないもの、
ということを子どもに教え込む。
親の言いつけを守った子は生き延び、
美味しそうだから食べてみようかなどと、
チャレンジしちゃった子は案の定死んだりする。
アイヌマタギの人の本に、
山の中で熊に会ったら、という話が出てくる。
出会ったのが巨大な大人の熊ならラッキー、
そういう熊はめちゃな事をしない。
そういう風に生きてきたから大きな熊になれたのだと。
危ないのは中途半端な大きさの若者だと。
大きな熊は保守的な熊なのである。笑
人間の場合は、危険な天敵もいないし、
つい安穏に生き延びるだけでいいのか?
と思う人が出てきちゃう。
そしてこういう人には、
またそれなりの役割があるという訳だろう。

種子法、木の実の図鑑

種子法が通って今日は元気が出ない。

これについては度々やまに書いてきたが、
もう今日はそんな気分にもならない。
農水省は嘘しか言わない。
狙いは米だろう。
密告なんかも起きるのだろうか。

そんなタイミングで、
昨日注文していた本が届いた。
知っての通り私は種や木の実が大好きである。
この図鑑は出るのをずっと待ち望んでいた。
判型が小さいのがどうかなぁと思っていたが、
レイアウトが素晴らしく無駄な裁ち落としもなく、
完全に気に入った。
珍しい木の実が中心だが、
入門編にして永遠のアイドル、
どんぐりと松ぼっくりもたくさん出ているし、
海外のものも多いが、ユリやキリなど身近な、
イカす種もちゃんと出ている。
以前架空の植物の絵を描いていたが、
私の想像力などへでもなくて、
神様のデザインには平身低頭である。
植物は持続可能性に向けて様々な工夫を凝らし、
生き延びてきた。
その結晶が種である。
それをなんと心得る!
新自由主義は世界の地球の敵である。

f:id:natsuyono:20201118092253j:plain

f:id:natsuyono:20201118092318j:plain

f:id:natsuyono:20201118092346j:plain


主に珊瑚

暗い話は聞きたくないと言う人はいる。

お幸せで結構な事である。
しかしもちろん私もそんな一人ではある。
私が最も苦手とするのは、実は気候変動の話。
これを読むのは苦痛である。
すでに始まっている深刻な話なのに、
我が国ではほとんどニュースにもならないと言う事に、
絶望するのと同時に、
人間が引き起こした事に、
あらゆる生物を巻き添えにしてしまうのが、
耐えられない、などの理由で。
今月号には3本ほど関連する記事がある。
そのうちの2つは海の話。
海水温の上昇によってサンゴが死滅する話が出てくる。
サンゴについては本川達雄氏の本で読んで、
あっけにとられた記憶も新しい。
詳しくわかりやすく書かれていてオススメである。
生き物はどれも他の生き物と深く関わって生きているが、
生物多様性の要となる生物種というのがあって、
海界隈ではサンゴがまさにそれであろう。
珊瑚礁が海洋に占める面積は0.2パーセントに過ぎないが、
海水魚の種の三分の一、海洋生物の四分の一が珊瑚礁にいる。
これは光合成による有機物の生産に支えられている。
サンゴの中には褐虫藻という藻類が住んでいる。
これが光合成をする訳だ。
藻類はサンゴの重量の半分というから、
サンゴは半分は植物である。
人間の半分は細菌であるのと似ている。
サンゴの枝を伸ばした木のような形は、
葉にたくさんの光を受けようと言う木の作戦と同じである。
サンゴが死ぬ時に白化という事が起こるが、
これは中の藻類が死んだ事であり、
サンゴの色は藻類の色である。
サンゴの話ばかりであれだが、
海水に溶け込んでいる物質が、
温度が上がる事で蒸発し、大気中に放出される事も、
大きく気候を変える引き金になる。
重さや体積が変わる事は他の物質との間に、
激しい動きを生むからで、化学的な反応と相まって、
玉突き的に連続し、
口をあんぐり開けて見ているしかない、
奔流を生み出してしまう。
げっそりする。

「ウニはすごいバッタもすごい」
なんか可愛いタイトルだけどいい本。
有名な象の時間ネズミの時間の著者です。