松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

シュウサイマンシップ

負けず嫌い揃いのスポーツの世界では、
スポーツマンシップというものがあって、
これは一種の倫理規範であり、
これにもとる行動は批判を浴びる事になっている。
潔く負けを認めるとか、卑怯な手を使わないとか、
闘いを離れれば仲良くしなければいけないとか。
こういうものはどれも妥当なものであるし、
広く共有されているのは良い事である。
ところが秀才界には、
シュウサイマンシップのようなものがない。
高学歴を誇り放題、バカなやつを軽蔑し放題である。
娘が小学生の時、当時でも私立を受験する子はかなりいた。
娘の友達が、別のクラスメイトの受ける中学について、
私はあんな偏差値の低いところは受けないわ、
と話すのを聞いて、やれやれと行く末が案じられた。
小学生の時から偏差値で人を判断し、
軽んじる習慣を身につけている。
彼女は今頃お医者さんにでもなっているのではないか。
最近の医者のヘイターの多さは、
皆こういう風に小さい頃から、
こういう価値観の中で育ってきているからだろう。
これは医者だけでなく会社のトップや高級官僚など、
高学歴街道を人を蹴落としながら歩んできた人には、
多かれ少なかれ当てはまるのではないか。
どうしたもんやろね。