松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「実録レイシストしばき隊」

野間さんの本は大変面白かった。
前半の実録部分も面白いし、
後半のインターネットの始まりの頃の状況や、
そこでの背景となる考え方というものが、
実に分かりやすく、ITに疎い私でも、
なーるほど、であった。
「正義」とは何かという部分では、
先日読んだ「共感の時代へ」に通づるものがあって、
大変興味深かった。
正義とは大層なものではなく、
瞬間的に判断するもの、というのは、
共感とは(よく知って勉強して生まれるものもあるが、)
生物の進化の初期に埋め込まれた、
瞬間的な感情であるというのと同じことであると思った。

私はツイッターを始めて以来ずっと、
彼をフォローしているし、
デモや集会の現場でもなんどもお見かけしているので、
すっかり知り合いのような気分だったが、
この本を読んでますます知り合いになってしまった。
怖いと思っている人も多いのだろうが、
照れ屋で暖かい人である。
知ってたけど。笑

一箇所誤植を見つけてしまった。
これは重版の時に直してください。
P304、(誤)再開、(正)再会

 

野間易通著  河出書房新社