松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

励まし禁止

山城さんの釈放は外遊先でアベが非難されないため、
とも言われていますが、
もう一人の高橋さんの解放を求めて、
多くの人が塀の外に集まっています。
今、塀を高くする工事をしているそうです。
なんと中の人を励ます声や、歌が、
聞こえないようにするためだそうです。
すごい発想です。
日本人すごい。
人を励ます事も許さない。
ひろじさんを励まそうと全国から寄せられた700通の手紙も、
一切見せられる事なく、釈放の時に、
ダンボール箱に入れて渡されたという。
高橋さんは独房らしいが、
防音装置付きの部屋にするんじゃないか。
高橋さん、私も遠くから釈放を祈っていますよ。

「無常の使い」

やはり涙は止められなかった。
水俣病を患いながら、闘い、
闘うことで前から後ろから、
矢を受けなければならなかった人たちの死は、
本当に壮絶で、厳しいものであった。
彼らは本当に強くて優しい。
あの境地と言うのは、
血の滲むような日々の果てに来るのであろう。
こういう人たちを見ると、
人間というにはたいしたものだと思う。

そういう彼らを近くで見続けた石牟礼さんも、
強い人である。
栄子さんの三回忌に書いた彼女の詩の美しさ。
水俣の方言の格調高さ。
これは、読んでよかった。

お詫びと訂正

またもや、私の間違いが発覚。

やま登山客の詳しい調査によれば、
なんと20年代には横組み公用書類は、
カンマ、ピリオドを使うべしという、
文部省のお達しがあったそうである!
理系の論文などではこの表記が多いと。
現在、実ははっきり明文化された基準がない。
したがって間違いであるという言い方は、
全く当たらないわけである。
ごめんなさい、みすず書房
私が間違っていました。

いやぁ、びっくりした。
あれは伝統的な表記法であるとも言えるのか。
ものを知らないと言うのは、
本当に恐ろしいなぁ。
調べてくれて大感謝。

異議あり!

「職人の近代」はみすずの本である。
みすず書房の本はよく読むのであるが、
どうしても気に入らないことがある。
表4に、本の内容の要約が出ている部分があるが、
ここの文章が、横組みで、句読点が、
「、」「。」ではなく、
「, 」「.」を使っていることである。
なぜわざわざアルファベット用にあるものを、
日本語で使うのか、全く意味がわからない。
間違っているし、これを見るたびに不愉快になる。
これについては、本に挟まっているお客様用のハガキで、
意見したこともあるが、
残念ながら、聞き入れてくれない。

この件に関して疑問に思うのはわたしだけなのかと思っていたが、
以前同じことを野間さんがツイートしており、
みすずと名指しでではないが。
要するに他にもこういう使い方をするものがあるらしい。
そうでしょ、そうだよね、と思った。
(野間さんはアンティファの運動をしている人で、
音楽家であり編集者でもある人である。)
これは断じておかしいと思う。
みすず書房は改めるべきであると思う。

本到着なり

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近所の本屋に注文していた本が届いた。
嬉しいなぁ。
三冊注文したが、一冊はまだ出ていない本なので、
もう少し待つことになる。
その本は「キッド」の著者ダンの次の一冊である。
これも楽しみにしている。

まずは石牟礼さんのご本から読み始める。
「無常の使い」と言うタイトルの意味が、
はじめに書かれているが、
これですでにお口直し完了の勢い。

「五〇年くらい前までわたしの村では、
人が死ぬと「無常の使い」というものに立ってもらった。
必ず二人一組で、衣服を改め、
死者の縁者の家へ歩いていったものである」

使者が帰ってから行った先の人がいつ頃くるかを確認して、
本格的な葬儀の準備に入ったという。

この本は著者と長い付き合い、深い交流のあった人たちの、
死に際して書かれた文章で、
中には何回忌かの法要に寄せられたメッセージもある。
わたしにとっては石牟礼さんの著作を通して、
おなじみの方々が多いが、
こういう故人を偲ぶ系の文章にも、
石牟礼さんの拾ってくるエピソードには、
独特の感性が光っていて、本当に面白いし、
泣きたくなるようなものもある。
一気に読むような本ではないので、
そばに置いてゆっくり読みたい。

うるさい話

昨日の手ぬぐいだけど、実物は当日まで、
見ていなくて、写真をメールで送ってもらったのですが、
デザイナー氏は青の色気が気に入らなくて、
色出しの時確認すれば良かったとか、
めっちゃうるさいことを言って、
染物なんだから多少は仕方ないとかって、
私も実際青が良くないなと思ったけど、
なだめていたわけです。
そんなんで彼はやたら機嫌が悪くて、
デザイナーってうっさいなぁと、思っていました。
ところがいざ実物を見たらさほど悪くなくて、
これならいいじゃんかということになって、
デザイナーも機嫌を直した。
写真には写ってないけど横に文字が入っていて、
私の手書きなんだけど、これが抜き文字になっている。
手ぬぐいは非常に素朴な染物なので、
抜きは写真製版かなんかで型を取って、
そのぶん手間をかけているのだと思うけど、
これがちょっと字が細ってしまった。
昨日も気になったが、今日見るとまた、
やっぱりちょっと細ったなぁと、気になってしまう。
なんだイラストレーターも結構うっさいじゃんか…
と、いうことである。
ま全体的には上出来なんだけどさ。