松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

本到着なり

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近所の本屋に注文していた本が届いた。
嬉しいなぁ。
三冊注文したが、一冊はまだ出ていない本なので、
もう少し待つことになる。
その本は「キッド」の著者ダンの次の一冊である。
これも楽しみにしている。

まずは石牟礼さんのご本から読み始める。
「無常の使い」と言うタイトルの意味が、
はじめに書かれているが、
これですでにお口直し完了の勢い。

「五〇年くらい前までわたしの村では、
人が死ぬと「無常の使い」というものに立ってもらった。
必ず二人一組で、衣服を改め、
死者の縁者の家へ歩いていったものである」

使者が帰ってから行った先の人がいつ頃くるかを確認して、
本格的な葬儀の準備に入ったという。

この本は著者と長い付き合い、深い交流のあった人たちの、
死に際して書かれた文章で、
中には何回忌かの法要に寄せられたメッセージもある。
わたしにとっては石牟礼さんの著作を通して、
おなじみの方々が多いが、
こういう故人を偲ぶ系の文章にも、
石牟礼さんの拾ってくるエピソードには、
独特の感性が光っていて、本当に面白いし、
泣きたくなるようなものもある。
一気に読むような本ではないので、
そばに置いてゆっくり読みたい。