松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

素晴らしいゴールデンウィーク

この三日間は激しい掃除の日々。
疲れ果てた。
息子がほっぽったまま、一人暮らしを始め、
そのうち結婚し…
私が片付けなさいとわめき続けていた部屋を、
ついに掃除しに来た。
かつて松井工作所と呼ばれていた作業部屋である。
大学時代ここで様々な作業が行われ、
各種樹脂、塗料の空き缶や使いかけ、
試作品の数々、
コンペの残りの大量の布や、木材の破片など、
簡単に捨てられないものが、
埃とカビの衣装をまとったまま、
長年放置されていたのである。

これとは別に私はしばらく前から、
我が家の木を蔦から守る作業に立ち向かっていた。
蔦は本当にすごくて、すでに二本の木が、
よれよれになっていて、次の被害者を出す前に、
蔦を切ってしまおうと決めたのである。
しかしこれがなかなか理解を得られず、
孤軍奮闘であったが、
カヌー帰りの娘に現状を見てもらって、
これは酷いという事になった。

工作所の掃除の手伝いと、蔦の成敗とで、
私は本当に疲れたよ。
植木バサミで血豆ができるは、
手はガサガサに荒れるは、
素晴らしいゴールデンウィークであった…

すかしたうさぎ

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名画の前で撮ったアーティスティックな、
うさぎちゃんです。

うさぎの様々な不具合の中に目の問題もありました。
眼球の動く角度が狭くて、
左右のバランスも同じでなく、
何度か目の上の方が充血して、
まぶたが開きにくくなったこともあった。
首の付け根周辺のマッサージで、
少しづつ改善してきました。
マッサージしてやると、寝ているのに、
目がびくびく動いて、怖い顔になりますが、
そういうのを繰り返してなおってきました。
やっと白目が少しのぞくようになりました。
目がよく動くと表情が出てきます。

悲しいよ

ツイッター上で都立高校の
「地毛証明書」でみんな驚いているが、
そもそもうちの子どもたちの頃は、
都立は自由なのが売りで、
普通にみんな好き勝手に髪染めてたんだけど。
娘の友達なんか中学の卒業式が終わった途端に、
金髪にして、ちょっと照れていたことが思い出されるよ。
そこが私は驚いた。
息子の高校も生徒の自主性をうんと認めてくれていたが、
今はどうなのだろう。
知るのが恐ろしい。
この10年で、すっかり学校現場は変わってしまったんだねぇ。

世の中が悪い方に変化するのは、
本当に一瞬だね。
元に戻すのは多分至難の技だろう。
私たちの自由を、長い時間をかけて先人が獲得した自由を、
次から次と奪い取っているのは、
誰なの?
誰なんだよ。
泣きたくなるよ。

かつ丼的すぎる

娘は今日はテント持ってカヌーに行った。
姉に教えてあげたら、
あんたの娘は異常だ、と怒り気味のメールが来た。
同感である。
最近娘は金沢出張が多くて、
よろよろと姉の家に行き夕飯を食べさせてもらって、
発車3分前に駅に着いて、
新幹線に飛び乗るということを繰り返している。
それでついに姉も、
噂には聞いていた娘の日常が少しわかったのである。

それに行き先は金沢だけではないし…
少し前、お土産買ってきたと、
渡されたのは塩辛であった。
この前は長野に行くと言ってたじゃない?
何故長野で塩辛?と聞くと、
いやいや長野の前に秋田に行って、
そこで買ったやつだよ、と。

休みの日ぐらい寝坊して、
ゆっくり休めばいいと思う。
しかも、農繁期に突入してしまった…
先週の週末は田んぼで、来週も行くと言っていたが、
間にかぬーだ。
金の週間におとなしくしているなんて無理なのか。
あの人見てると私の方が具合が悪くなりそう。

「裏山の奇人」2

面白すぎて死んだ。
私は数学も物理もお呼びでないという生徒だったのに、
大人になってから科学系の読み物をよく読むようになった。
この前は数学者の本まで読んで、我ながら呆れた。
私は科学者の姿勢として、このタイプなら好きという、
はっきりした基準がある。
小松貴氏は、完全に合格であった。(祝!!)
意外に私の合格ラインは高くて超難関である。
その姿勢についての話は、この本にも関係があるが、
書けば長くなるので、今日のところはやめにして、
早速好蟻性生物について。

蟻の巣の中で、蟻から食べ物を分けてもらい、
あるいは掠め取って生活する、
アリヅカコウロギが著者のとりあえずの専門である。
小松氏はアリヅカコウロギを、
なんと2歳の時に実際に確認している。
石をひっくり返して蟻の巣を見たとき、
蟻に混じってそこにいた小さな昆虫が、
飽きるほど眺めた図鑑にあったあれだと、
ちゃんと認識していたのである。
昆虫学者になるべくしてなったお兄さんである。
それ以来今日に至るまで、
いったい何度石をひっくり返したことだろう!
好蟻性という括りは、想像以上に恐るべきもので、
昆虫だけ見ても目のうち半数近くが好蟻性の種を含み、
クモ、ダニ、軟体動物、線形動物にもいて、
植物、菌類、細菌類、ウイルスにまでいる。
アリ、シロアリと関係を持たねば生きていけない生き物が、
あらゆる方面に存在するのである!!!
そしてその関係の仕方はもう多様と言うしかない。

庭の皆さん

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今年の芍薬はなぜか背が高い。
ぐんぐん伸びて花壇がぎゅう詰めの満員である。
一番背高のピンクのは私のおへその高さを超えている。
これが一番乗りで咲くんじゃないかな。
以前から花壇を日陰にしていた楓の木が、
去年突然枯れてしまったので、植木屋さんに切ってもらって、
日当たりが改善したせいもあるかもしれない。
(楓に関しては私は別に呪いをかけたわけではないが、
申し訳ないがちょっとラッキーと思ったのは確か。)
以前めちゃくちゃに株分けして、白だけが二株ある。
(掘っくり返してみたらどこをどう分けていいかわからなくて、
めったやたらとやったのである。)
これが例年はたくさん咲くのに
今年はこの白が2個しか咲かない。
どういうわけか。
その代わりこの2年ほど葉っぱがねじくれたようになって、
何か菌にやられたのだろうと、
諦めていた株が、今年も花はダメそうだが、
伸び伸びした葉が出てきて、
自力で治ったみたいなのが嬉しい。
コーラル系の一重の花で可愛くて気に入っていた。
もう枯れるだろうと思い、
似た感じの株を去年新たに買ったのだけど、
来年は両方とも咲いてくれると嬉しい。
しかし、ちょっと混みすぎなのかもしれないなぁ。

昨日見かけたトカゲが今朝はじっと体を温めていた。
うさぎが追い回していたが、全然無事だったね。

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「裏山の奇人」さわり

娘が勧めてくれた「裏山の奇人」をゲットした。
あまりにも面白そうなので、買う事にしたのだ。
若き生物学者小松貴の著作である。
昆虫が専門。

中でも好蟻性昆虫というジャンルである。
こういう括りがあると初めて知った。
地球上で上手く繁栄している生物として、
昆虫は知られるが、中でも蟻は手広くやっている。
何かで読んだが、地球上の蟻の総量、体重の合計は、
人のそれより多いという。
だから蟻を好んで食べるとか、様々な形で、
共生関係にある生物もまたたくさんいる。
哺乳類ではあのアリクイやセンザンコウだし、
昆虫もいっぱい。

南方熊楠の再来かという呼び声も高い新鋭であるが、
奇人ぶりではまだかなわないと思うが、
生物学者としての能力はなかなかにすごい。
面白すぎるので、読み終えたら改めて紹介する。