「東京人生」
先日息子がまとめた夥しいゴミを、
少しづつ出したり、
燃えないものはもう一度点検して、
小さい袋に入れなおしたり、
まだまだ掃除は続いているのである。
この部屋は息子の作業部屋ではあったのだが、
壁際一面にスチールの本棚があって、
我が家の古い時代の蔵書と、子供たちの集めたかなりの量の漫画、
建築、デザイン系の雑誌の数々や、
ナショナルジオグラフィックのバックナンバーなどがぎっしりである。
これも整理整頓の時を待っている…
ため息。
たまたま天才アラーキーの本を見つけた。
私が買ったかわからないが、展覧会で売られていたものらしい。
1960年代から2000年代まで、
10年刻みで東京の写真が出てくる。
意外に面白い。
80年代の原宿、女の子たちが揃いの衣装で踊っている。
あー、こういうのあったなぁ。
竹の子族とか言ったか、急に思い出した。
なんかダサいんだけど、これも若者の強烈な自己表現の形で、
今見ると結構インパクトがある。
神楽坂の通りや、裏通りで遊んでいる子どもたちや、
どこかの団地の子どもたちも、
ひどく楽しそうで、こういう光景もいつの間にか、
見なくなったなぁと気がつく。
生き物としての人間の発するエネルギーみたいなものが、
全体に少しづつ希薄になって、
東京は味の薄い街になったかも。