松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「く」字札

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「くまは ひとつも くれなかった」です。
けちっ!

「くまは くりを くれない」
でも良かったのですが、
「くり」という有名人を省いて、「ひとつも」と、
「なかった」のスペースを作りました。
過去形にする事で、
くまに対する恨みつらみと、
くりへの諦めきれない未練がこもって、
なかなかエグ味のあるお話になった。笑

俳句などと同じで短い文に、
いかにイメージ喚起力を持たせるか、
多彩なニュアンスをこめられるかが勝負どころです。
過去形は今後も使えそうです。
「ひとつも」に関しては、
「いっこも」「ぜったい」という候補もあったけど、
素直できれいな感じが良かろうと、
「ひとつも」に決定したのだ。