松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

またまたペレイラ

ペレイラが出会った青年は、

モンテイロ・ロッシと言う、
ちなみに彼女はマルタ。
今考えるとマルタの方がボスやな。
彼はなんとか頑張って原稿を書く。
ペレイラがそれに原稿料を払ってくれるから。
彼らは常に活動資金が枯渇状態。
(ポケットマネーで!笑)
原稿はいつも体制批判的で過激、
一目で掲載不能のゴミ箱行きだとわかる。
それは、言ってみれば、
ペレイラによる検閲である!
忖度という形の。
彼はなぜかわからないがゴミ箱に捨てず、
ファイルに保管する。笑
小説の結末で、
重要な活躍をする人について。
その人はカルドーソ先生と言って、
ペレイラがごく最近知り合った医師である。
前にも書いたように、
ペレイラは心臓の具合など良くなくて、
かかりつけの先生の紹介で、
海洋療法というものを受ける。
海藻のいっぱい入ったプールで運動をしたり、
マッサージや散歩ローカロリーの食事など、
すごくなんだかやってみたい感じの所。
ここで彼を担当したのが、
カルドーソ先生であった。
社交的とは言い難いペレイラだが、
この先生とはウマがあった。
先生は心理学も専門であり、
文学にも造詣が深く、話が弾み、
珍しく素直にいろんなことを語ってしまう。
モンテイロ・ロッシが、
武装した自警団のようなチンピラに、
殺された時、ペレイラは、
彼の死体にシーツをかけ、
すぐ近所のバールから先生に電話する。
明日正午にこちらから電話するから、
検閲局のお偉方のふりをして、
僕の原稿は掲載許可が出ていると言ってくれ、
と頼む。先生は了解する!
ペレイラはロッシの死の真相を、
批判を込めて述べる原稿をしたため、
ペレイラと著名する。
翌日印刷所にこれを持ち込み、
疑う担当者を先生の電話で黙らせ、
まんまと掲載の運びとなる。
大急ぎで家に帰って、
ロッシの持ち込んだ偽造パスポートの中から、
太った中年のフランス人のやつを一つ選び、
早く行かなければ、
新聞はもうじき出る、ぐすぐすしてはいられなかった。
そうペレイラは供述している。
というところで終わる。
続く