松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

再読のプロローグより、

動的平衡のプロローグに、

著者がアメリカで研究活動していたときの、
ボスの話が出てくる。
大学での研究費獲得競争に疲れ、
ハーバードをやめ、
バイオベンチャーを立ち上げる。
アメリカには、バイオテクノロジー関係の、
研究所などが集まるシリコンバレーみたいな、
ラ・ホイアという町があるそうだ。
ここにはそういう研究所がひしめき、
優秀なポスドクが集まる。
自分たちの研究内容を投資家に紹介し、
投資を募る。
この先生は上場したら、
9桁を期待していると。
円で言えば100億の単位である。
アメリカで最もお金が集まる投資先は、
この医療、薬の分野らしい。
今や科学者はノーベル賞より億万長者を、
目指すと。
こういう風土から産まれた薬は、
メガ薬屋さんの強力なロビィ活動を経て、
やがて我々の体に入る。
ロビィイングとは、発言力のある政治家や、
学者、許認可に関わる人達へ、
働きかけることで、
簡単に言うと、大量のお金である。
怪しいもんやなと思っていたが、
今回CDC疾病予防管理センターの方が、
もっと怪しいのではないかと思った。
(ここは、失われつつある、の、
ブレイザー先生がいたとこだが、、)
WHOなんかも、
総予算の6、7割が医薬品業界からの寄付で、
動いていると言うから、
軍門に下っちゃってる感たっぷりである。
何度も書いてるけど、
この分野は本当に恐ろしい。
命に関わることなのに、
典型的な新自由主義のメカニズムで、
動いている。