松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

再読2

本人の遺伝子がたった1%だとしても、
恥ずかしがる事はない。
他の生き物、
豚もタコもシロアリもみんなおんなじだから。
そして、それぞれが生きていく上で、
欠くことの出来ない重要な仕事を、
細菌に丸投げしている。
みんな大量の細菌こみで、一匹なのである。

微生物は目に見えないが、

海にも空中にも地面の中にも、
あらゆる場所にいて、
その総質量は、
哺乳類爬虫類魚森林をあわせたより多い。
この惑星の主は間違いなく細菌である。
細菌と敵対して生きて行けると考えるのは、
大間違いである。
もし我々の体の中に細菌がいなかったら、
食べても消化吸収もできず、
出血を止める事もできず、
死ぬしかない。

この本の著者は米感染症学会の元会長で、
関連本の推薦文もよく書いている。
怪しい人ではありません。笑
世界各地に行ってそこに住むヒトの、
腸内細菌を採取記録する、
世界的プロジェクトも、
この本が書かれている時点で進行している。
とっかかりは遅かったが、
細菌と免疫の仕組みは、
猛スピードで明らかになりつつある。
アメリカでは新生児は、
裸のお母さんお父さんに抱かれる。
赤ちゃんに速やかに両親の細菌叢を渡し、
免疫力を高めるためだ。
それでも、そんなアメリカでさえ、
他にやりようがないわけではないのに、
自然免疫を撹乱するm RNA一本槍の、
コロナ対策を展開している。