松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

菌根の世界読了

イギリス貴族の再野生化の本で知った、

グロマリンについて何か出てくるかな、

と期待していたが、なかった。
というか意味としては正反対の記述があった。
菌類はCO2をたくさん出すと。
えーー!
日本ではグロマリンの炭素固定に関する、
情報はあまり出てこない。
そこは少しがっかりしたので、
グロマリンについてもう少し知りたい。
とは言え、本はそれなりに面白かった。
私が菌根菌に興味を持ったのは、
10年くらい前で、
やはり本を読んだことがきっかけ。
その本は人に貸して、
行方知らずになっているので、
書名などはっきりとは分からないが、
内容から言って、この本にも登場する、
小川真先生の本ではないかと思う。
先生は菌根菌の草分け的研究者である。

とにかく菌根菌は、
生態系にとって、
非常に重要であるとしか思えない。
なにせ、森林土壌1平方センチの中に、
総延長1キロメートルの菌糸をはる。
地上の森林面積をかけあわせると、
実に4×10の17乗キロメートルに!!
(小さい17を肩に乗せられなくてすまん)
銀河系の半径に迫る距離だと!
また植物の中には葉緑素を持たず、
完全に菌根菌に依存しているものもある。
ギンリョウソウ、
全身透き通るように真っ白い、
怪しげな美しい花があるが、
あれなどもそう。
また、暗い場所に育つものには、
葉緑素はあっても、
菌根菌を介在して別の木の光合成栄養を、
受け取っているものもある。
今わが庭では盛んにセミが出てきている。
全く土の中の騒ぎときたら、
本当に隅におけない。
驚き桃の木だぜ!!