松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

ポスター

ポスターで思い出したが、

昔はシルクスクリーン印刷のものもあった。
一般的な、色をシアンやマゼンタに分解して、
重ねるプロセス印刷と違って、
まさにその色のインクで刷るので、
色は全て特色である。
シルク特有のマットで厚くのる色は、
コクがあって美しい。
大学生の頃印刷実習でシルクもやったが、
その時製版してもらいに、
江口孔版という会社に何度か行った。
それが今住んでいるところのそばで、
後でおどろいたが。
二階の大きなドアから直接、
吊り上げて搬入搬出が出来るような、
仕掛けがあって、
こんな大きな版もあるのかと、
びっくりしたものである。
またまた最近になって犬友の一人が、
実家がシルクの印刷屋だと聞いて、
少し話したが、杉並のこの辺りは、
ちょっとしたシルク印刷村だったようで、
そういう町工場や会社が集まっていたらしい。
江口孔版が埼玉かどこかに引っ越し、
今は仕事も無く…という感じだった。
日本は、自民党は、一貫して、
中小企業や個人商店を潰す政策だから、
今後も加速するだろうが、
そうなれば、
あらゆる分野で多様性は失われ、
それが全面的衰退の始まりになる。
始まっている。
昔はかっこいいポスターは、
盗まれたものである。
多分犯人は学生かなんかだろうが、
今の学生はそういう犯罪行為はしないだろうね。
盗まれた方は喜んでいたんだけど。