松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

坊さんはすごい。

チベットの坊さんの話は中沢新一の本で読んだんだが、
折に触れて思い出す。
気候変動に関する本を読んだ時も
これがまさにそう言う事だなぁと思った。
この本は難しくて途中でストップしているが、
また頑張って読みたい。
最近のプラゴミの処理について問題になると、
燃やせばいいという人が湧いて出るが、
要するに気体に変わるだけでなんの解決にもならない。
目に見えなくなるというだけの事。
解決どころか最も厄介なのが気体である。
人間は何一つコントロールなどできないが、
気体の扱いが一番難しい。不可能である。
その気象学の本では、
例えば海水温が1度上がるとどういう事が起こるか、
と言うような話が延々と出てくる。
海水に溶け込んでいるものが次々と気化する。
物質は沸点や融点が違うように、
それぞれ態の変化のタイミングが違うが、
気体になったものがある一定の量に達すると、
大気中で新しい化学変化を起こし、
軽いものは上に重いものは下にという風に激しい流れを作る。
そう言う風にありとあらゆるものが玉突き式に、
次々と起こるのが、この地球上の出来事なのであり、
そこには1匹の貝、昆虫、植物、
すべての生物が全員、否応なく参加している。
我々人間の存在が最も大きな影響を与えているが。
こういうのを見ると、
チベットの坊さんは山奥で修行しながら、
なんとまぁ物事の本質に近づいていたのかと、
恐るべきものだと思う。
今現在もそう言う嵐のような変化の連鎖が、
見えないところで起きていて、
我々は知らんぷりしていると思うと、
恐ろしくてしょうがない。