嘘
最近嘘についてよく考えるが、
実は私は子どもの頃から、
これについてよく考えていたような気がする。
子どもに嘘をつくなと教えるのはスタンダードだが、
突然学校が終わる頃になって、
社会に出たら綺麗事を言ってばかりじゃダメだ!
などというのもまたよくあることである。
いわゆるダブルスタンダードというやつである。
世間には嘘をついてお前を騙そうとする奴がいるぞ、と、
教えるところまではいいにしても、
お前も嘘をつきなさいと言うのはどうなのか。
どうも嘘は商売、金儲けには必須のアイテムという、
常識があるようだ。
立派な社会人は嘘がつけなくてはいけないと。
私は一時イスラム教について色々読んだが、
イスラム教は嘘を厳しく否定している。
嘘は資本主義経済と仲がよく、
キリスト教ともやっていける。
しかしイスラム教は、
基本的に資本主義と相容れない部分があるようだ。
日本はもともとキリスト教でもイスラム教でもないけど、
資本主義経済教のところがあるから、
嘘に非常に寛容である。
私はこれはどうかと思う。
今や嘘はいけないと子どもにも教えない。
だからなんの抵抗もなく嘘をつく人が増えた。
でもね、嘘をつかなくても商売はやっていけるよ。
大儲けはできないかもしれないが。
大儲けは必要以上に誰かの分を奪っているのであるから、
これは偽りの結果なんだと思う。
嘘から生まれたズルなのである。
だいぶ前から、最近の日本の子どもは、
大人のような顔をしていると感じていたが、
昔の子どもは本当に表情が可愛い。
嘘をつかない生き物の顔である。
上が戦前戦後のレトロ写真さん、
下は出典不明の、自動着色によるもの、スンマセン