松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

タワマン、火

ちょっと前タワーマンションの子どもは、
学力が伸びないとかって記事を読んだ。
いろいろな刺激が子どもの成長に必要という事らしいが、
私としてはタワーマンションというものに、
恐怖を覚えた。
閉じ込められたら私は発狂するかも…

窓は全てはめ殺しで、開けられない。
ちょっと隙間を作るくらい。
もちろんベランダに出るなどはできない。
年中空調が効いている。
台所は電磁調理器で、火を使わない。
多くは絨毯の敷き詰めで足音もしない、など。
タワーマンションの子どもで、
火を見た事がないという子がいたと。

上等のステーキ肉を買ったとする。
1、電子レンジでチンする。
2、フライパンで焼く。
3、直火で網焼きにする。
間違いなく3が一番美味しい。
私はガスオーブンでよく鶏肉やハンバーグを焼くが、
これも上から直火が当たるから美味しい。
多分チンする人はいないだろう。
どう考えてもお肉がもったい無い。
普段みんな平気でチンを使っているが、
あれは最も美味しく無い調理法である。
みんな大好きなバーベキューも、実際美味しいからね。
お手頃価格のソーセージだとしても。
しかしバーベキューの楽しさの半分は、
本物の火を使うところにある。
ゆく河の流れと同じ、火は常に変化し美しく、
見飽きる事がない。
ただ焚き火がしたくて、山奥に移住した人もいる。
私がタバコが好きなのは、もしかして、
火でものを燃やす行為だからではないか…
ふとそんな事を思った。
人類が火を使うようになってから、
我々はずっと火の傍で生きてきた。
火は危険だけど有用で、素敵なものである。
しかし、今や火の無い生活が始まっていたんだね。