松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

もしかして全員…

朝刊の一面の下にわりに大きな本の広告が出ていた。
異色のコンビが小説界に殴り込みする、話らしく、
「すげぇの書いてデビューしようぜ!」
と言う広告の文句が見える。
漫画家の手によるイラスト付き。

これで何が驚いたかというと、
「書店員さんから絶賛の嵐!!」というタイトルで、
四人の方が絶賛の言葉を載せている。
曰く「圧倒されて言葉にならない」
「著者が魂を削って著した小説への思い」云々

こういう言葉、あまりに安売りでないか?
言葉のデフレ?
私はこの小説を読んでないけど、
魂を削るってどういう事なのか…よくわからんが、
この本に関係があるとは少しも思えない。
プリーモ・レーヴィを読んだあとでは。
(私は魂を削ると言うような言い方を、
彼にしようとは全く思わないけれど。)
あまりの白々しさ軽さにクラクラする。
世間の日本語と私の思っている意味とは、
すでに大きく隔たっているのかもしれない。
わりと恐ろしい感じ…
老人の孤独感はこういう所にもあるのかもしれない。
実は言葉は全く通じていないのか…というね。
もしかして全員アベシンゾウなのか?