松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

ゼンマイ

先日姉が能登で干しゼンマイを買ってきてくれたので、
久々に煮ました。
昔から干すという保存法は、さまざまな形でありましたが、
なま物をカビさせずにカラカラに干すには、
それなりに手間のかかるもので、
今では高級品になっています。
石牟礼さんの本には、
さまざまな干した野菜の煮物が出てきて、
とても美味しそうでした。

干すことで元のものとは味や歯ごたえが違って、
また別の美味しさが生まれます。
実家では毎年母の友達のやまっさんから、
惜しみない量が送られてきて、
喜んで大事にいただいたものです。
それは富山の城端というところのゼンマイでした。
うちでは素焼して甘辛く煮た鯛の、
煮汁で煮るのが決まりでした。
この鯛は綺麗にむしって、
お素麺と食べる鯛麺という美味しいものもあったよ。
私は鯛などが無いのであごの出汁で煮ました。
実家では冬のおでんにゼンマイを入れることもあった。
これは綺麗に揃えて、たき木見たく束ねて、
干瓢でしばるという、ウルトラ手のかかるものですが、
薄味ですが言いようのない美味しさでした。
一度ぐらいはこれも再現してみたいです。
なんと娘の秋田土産にもゼンマイがあったので、
これは冬まで取っておきますかね。