松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「すべての見えない光」

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姉が図書館で読んで、買い認定して、買って、
私に貸してくれた本である。
久々の小説である。
第二次大戦の頃のフランスとドイツが舞台。
表現としては静かで美しいお話であるが、
戦争の恐ろしさを余すところなく表している。
また生物学鉱物学工学、科学知識とは何か、
知ることとは何か、がもう一つの主題である。

主人公はドイツの炭鉱事故で親を亡くした孤児、
ラジオへの興味から始まって、
科学者を目指す少年兵と、
パリの博物館の錠前係の娘、目の見えない少女である。
しかし脇役の登場人物が、皆素晴らしい。

面白すぎて早く読みたいが、
ゆっくり読まねばならんと思っている。
これは、万人にお勧めする本である。
ぜひ読んでみて。