体験談などを話す。
これから出産予定の母親は、二人が二人とも、
赤ちゃんはクリスチャンの家庭で育って欲しいと話す。
また、里親候補者も、自己紹介や、
まだ未定の産みの親に向かって書く手紙で、
自分たちがクリスチャンであることをアピールしまくっている。
これには、少し驚いた。
我が国のことを思うと、
日本会議の熱心な会員ならあるかもしれんが、
敬虔な仏教徒をアピールするのなどというのは、
それがお寺の子どもであっても、見たことがない。
ダンとテリーは、この産みの親に向けて書く手紙に苦労する。
ダンは人気のコラムニストだが、(書くのが仕事)
どうしてもゲイカップルである自分たちを、
選ぶ母親をイメージできない。
散々悩んだ挙句ついに思いついたのが、
16歳のスーザン。
スーザンの両親はキリスト教原理主義で、中絶を許さない。
スーザンは両親を嫌っている。
彼女は里子に出すことにして、このエージェントにたどり着く。
そしてダンとテリーのファイルを見つけるのである。
同性愛嫌悪の最先鋒だから、
嫌がらせとして最も効果的というわけである。
そして彼女はさけぶ、
「赤ちゃんはファグにあげたわ!」
(ファグはホモに対する蔑称である。)
この場面では私もつい声を上げて笑った。
だってダンはこのセリフが気に入って、
パソコンの前で何度もの叫ぶんだから。