松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

昨日の晩わかった事

昨日は娘が家の車を借りて、田んぼに行った。
ついに稲刈りである。
なぜか豊作らしい。めでたい!
息子は私のパソコン問題対処のために来てくれて、
夜珍しく子どもが揃った。
そんなんでいろんな話が出て議論百出だったんだが、
私は改めて若い人たちの絶望感に衝撃を受けた。
シールズの若者の深い現状認識に比べ、
中途半端な左翼のおじさんのいただけない攻撃を見ていて、
若い人の方がわかっていて真剣だと感じていたが、
実は、私も50歩100歩だとわかった!

息子はデザインの世界で働いている。
デザインに並々ならぬ興味を持っているし、
親しい友人などもほとんどがその手の仕事をしている。
彼に、ロゴデザインの盗用やザハ案の白紙撤回や、
諸々の不正問題が与えた傷は予想以上に大きい。
これからも仕事をしていく上で、
批判や怒りを通り越して、本当に傷ついている。
オリンピックの閉会式の日本の演出について、
彼は高く評価していて、見てみろと言われて見た。
かれはこれを見て色々な良くない事が払拭されて、
楽しみになったと言った。
本当に驚いた。
表現はそれ自身独立して存在しない。
東京オリンピックに反対の私にとっては、
表現を評価する立場にすら立てない。
これは、どうしようもない。
しかしこれからも長く生きていく現役の表現当事者には、
モチベーションになる光明も必要なのだ。
娘が田んぼに精を出すのも、
社会の色々な矛盾に対抗するためにやれる事をやる、
という決意である。
電通に親友がいる息子とNHkに親友がいる娘。
私の批判や怒りと、
彼らの気持ちの持ちようは自ずと違ってくる。

「日本は嫌な国になった」と私が言うとする。
私には、事実かどうか別として、
良い国だと思っていた時期があったわけだ。
若い人はそういう幻想すら持てない現状の連続であった。
終わったんなら始めよう!という、
sealdsのポジティブさは、絶望の裏返しであり、
うちの子どもたちの気持ちは、
実に全く同じなのであった!

という事が昨日の晩わかった。