松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

木食について

木食もくじき、についてもう少し

木喰上人の方は、口偏がつく。
これは動物は勿論、穀物も食べない。
火を使わないという、仏教の行の一つである。
ま、そこらに生えてるものを食べる。
中西悟堂の場合は、
木食でもいけるかな、
という感じでそう悲壮感もないし、
実際そういう生活で平安、幸福感を得ている。
3年半続けた。
彼の場合、体が弱いというのでやらされた、
10歳のときの荒行の方がよほど凄まじい。
5歳まで歩けない子であった。
108日の座行、37日の滝行、最後21日断食。
滝に打たれて座っているうちに、
お腹に水苔が生えたと!
これで、嘘のように元気になった!
死ぬこともありそうな…
木喰上人は、諸国を放浪しながら、
行く先々で仏像を彫る坊さんであるから、
野宿木食は、当たり前、
という感じかもしれない。
柳宗悦は木喰上人の仏像に出会い、
これにのめり込んで上人の足跡を追って、
本を書いた。
それを昨日買ったので、これから読んでみる。
直接の関係は無かったようだが、
ブレイクを通して繋がっている。
イギリスの詩人、思想家、画家である。
大正の初めにこの詩を訳して本を出したのが、
柳宗悦であった。
中西はブレイクに傾倒し、
20歳の時には、ブレイクについて学んだ、
さまざまを手書きの一冊のノートにまとめている。
丸善でブレイクの本を手に入れた時、
3冊しか輸入されていないこと、
あとの一冊は柳宗悦が買った事などと、
聞いている。