松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

もののあわれ

今日は車で買い物に出かけた時、

都心部を通ったが、突然、
前からこんなんだったっけと思った事がある。
皇居の外周部の歩道や、国立劇場の前なども、
雑草でぼうぼうである。
ずいぶん背の高いセイタカアワダチソウや、
よく伸びた猫じゃらしなどが、
風に揺られていた。
道路の分離帯のような三角のところなどは、
目も当てられない荒地になっている。
知っての通り私はお掃除大好きキレイキレイおばさんではない。
その私が言うのだからかなりのものである。
裏通りではなく東京の表の道である。
よく源氏物語なんかに出てくる、
大きな邸宅が寂れて、築地塀は崩れかかり夏草が生え放題で、
もの詫びしい様子が哀れな感じである、
てな風で、東京もすっかり落ちぶれた貴族の館か、
と感じたのである。
日本一金持ちの自治体もこういうところをケチって、
さぞや無駄遣いに余念がないのだろう。

あわれ