松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

大きな傷跡

広範囲に深刻な被害を残して、
恐ろしい台風は去りましたが、
今もまだ水の引かない所に住まう人たちは、
大変な思いをされていると思います。
我が家は幸い停電も断水も浸水もなく、
まあまあ無事です。
ただし、庭の木が折れて、結構後始末に、
苦労しました。
朝散歩に出たら、家の前にやけにでかい枝が落ちていて、
何これ、と思ったらうちの木の枝でした。
庭の中ではその木の幹の部分が折れていて、
大きめの木が合計二本倒れていたのでした。

この災害は天災とはいえ、
やはり人災くさいものです。
そもそも台風やハリケーンの大型化は、
海水温度の上昇が関係していますから、
気候変動を起こした人間のせいです。
山の管理をおろそかにして保水機能が低下していたり、
治水事業が長年住民の要求があったのに、
行われていなかったり、
無理な宅地開発で、もともと水害に弱い部分にも、
家が建っていたり、そういうことが重なって、
被害を大きくしているところもあります。
かたや信玄堤が大変な有効性を証明したらしい。
日本の現代の土木工学系の人たちは、
少し恥ずかしがってもいいと思う。
山田堰にしてもこういう分野で古いものほど、
活躍するというのはどういう事やろう。
これからもこういう惨事はあると思うと、
恐ろしい事です。
海外の選手たちが泥かきのボランティアに、
精を出していると言うのに、
首相は一切お見舞いの言葉すらないというのは、
ほとんど異常な事です。
グロテスクな国です。

でも考えてみれば彼は、
典型的な日本人なのかもしれん。
福島に積み上がったフレコンバッグの写真なんか、
全然見たくないし、自分には関係ない。
暗い話深刻な話は大嫌いで、
仲のいい人たちと集まってわーわー冗談を言って、
美味しいご飯やお酒を楽しむのが一番好き。
悲惨な話や貧乏人は大嫌いなんやね。
きっと。