松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

たった数十年のこと。

おととい久しぶりにミートソースを作った。
トマトの水煮缶詰を使ったが、
生協の高いやつ。
昔はイタリア製の100円くらいの缶詰を買っていたが、
あれがどういう風に作られているかを知ってからは、
買えない。
イタリアで普通の人の目に入らないような場所に、
いわゆるタコ部屋のような家があり、
ほぼ完全に自由のない奴隷のような状態で、
働く人たちが作っている。
主にアフリカ系の労働者。
あの缶詰が安さは人権を無視した人件費削減でできている。
私たちはお金が厳しいと安いものしか買えない。
でもそうする事で世界中にこういう労働者を作り出してしまう。
そういう企業を儲けさせてしまう。
どうしても最低賃金を2000円くらいにして、
消費税はなしにして、
安くないトマ缶を買わなければダメだ。
私の子どもの頃は、
日本は有機肥料を使った農業をしていたし、
自給率は高くみんな国産品を食べていた。
今のように遺伝子組み換えだラウンドアップだと、
抗生物質漬けの肉や過密飼いのとりなどは、
ほんのこの数十年のことなのである。
有機栽培のものは高い、ではなく、
あれが普通の正しい価格であると言うこと、
そしてみんながそれを食べられる収入でなければ、
健康な未来はない。