松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

教育の民営化

今英語のテストを民間でやるという話に、
多くの批判が出ていますが、
英語がまず最初というだけで、
ゆくゆくはすべてそうなっていくという流れです。
教育の民営化です。
今月の世界に国語の指導要領の話が出ていますが、
これもまさにそうで愕然とするものです。
英語に関しては、総理大臣の上司がアメリカ人だという事で、
すでに準備が整っているので先鞭を切っているだけです。

政府のやっている政策は、教育であろうが農業であろうが、
すべてお金儲けに変えるという話だけです。
未来の人材を育てるとか、
食の安全と安定供給とかいう話とは、
全く関係がないところで動いている。
国語教育の話にしても、
こういうものが出てくるという段階で、
もう国の中枢にはそういう人しかいないという事かと思います。

国語の話を少し紹介すると、
「現代の国語」と「言語文化」のふたつにわかれます。
現代の国語では「実用的文章」というものが、
取り上げられます。
なんと、「特別予算を獲得するための文章を書こう」
「説得力のあるエントリーシートを書こう」などです!
言語文化はほぼ古典が扱われ、伝統が強調される。
博物館に入れられた伝統芸能のような扱いです。
そして近現代の小説などいわゆる文学は、
選択科目としてしか出てこない。
必修だけが試験問題の対象になっていくわけですから、
子どもたちはいよいよ読まなくなっていくでしょう。

目の前を見ても先を見ても、
悪かなる要素しかない。