松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

年収

日本では本当に価値というものが、
お金一本に絞られたなぁと、思う。
以前書いたが、ある能楽師が小学校で公演すると、
子供たちから、
年収はいくらですか?という質問を受けると。
能楽師なんて馴染みのない職業の人は、
どう評価していいかわからない。
偉いのかすごいのか。
年収を聞いてそれが判断の基準になる。
保育園の事故でテレビの記者が、
園長先生を責める。
他の保育園でも保護者が先生を責める。
そう言う話をたくさん目にしたが、
保育園の先生は高給とりでないことが知られているから、

(問題になっているから、介護職などと同様に)
高給をとっている記者なんかにしてみれば、
底辺の労働者くらいに思っているのではないか。
職業の種類も、どんなに質の高い仕事をしているか、
人の役に立っているかとか、
などは全く問題にされない。
つまり年収だけ。
逆に年収を抑えればバカにできるということで、
女性が一律に男性より報酬が少なく設定されているのも、
いわば女をバカにするためである。
国会議員が絶対やめないのは、
議員報酬が高いからである。
バカと言われようが人でなしと言われようが、
貧乏人になるよりマシ。
お金さえあれば大威張りで、
愉快な生活が保障されるということだろう。
日本にはクオリティというものが無くなった。