松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

鳥の丸焼き

今日はクリスマスなのでとりあえずトリを焼いた。
子供たちがいる時は一羽焼いていたが、
今や年寄り二人なので大きめのモモ一本で十分だった。
うさぎもイエスさんのおかげで美味しかったらしい。

鳥を焼くといつも思い出すのは、
何で読んだか忘れたイギリスのおじさんの事。
このおじさんは独り者。
毎週日曜日に鳥を一羽焼く。
そして1週間かけてたべるという。
この小説ではさらっと書いてあっただけなのだが、
私はどうやってこれを食べたか考えてしまう。
日曜はモモ一本、月曜はもう一本、
胸もけっこう食べでがあるから2日みる。
くず肉と皮とお皿についた汁など綺麗にとって、
器に入れて冷蔵庫にしまっておけば、
コラーゲンが固まってパテが出来るだろう。
5日目はこれを食べる。
金曜日は骨ごとコトコトお鍋で煮込んで、
美味しいスープができる。
ここにじゃがいもなり人参なりキャベツなり入れ、
シチューにするのが良いだろう。
土曜日はこのシチューがいよいよ煮詰まって、
味に深みが出たところをいただく。
こうして1週間が過ぎてゆくのではないか。
著者は誰だか忘れたわけだが、
日本人の私がここにこれだけ興味を持つとは、
夢にも思わなかっただろう。
でもこのやり口は意外に良いと思う。
おじさんはメニューを考えなくて良いし、
案外飽きがこないんではないか。