松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

適者生存

日本人について同調圧力とか、村社会とか、
農耕民族だからとか、何かにつけていろいろ言われるが、
実はこういうのはみんな猿の群れにすでにある。
残念、日本人の専売特許でもなんでもない。笑
猿も郷に入っては郷に従っちゃうのである。
「適者生存」という進化の掟に沿って、
そうしてきたものが生き延びてきたのは事実のようだ。
個性が大事とか言うけど、
親が食べてるものと違うものを、
食べてみようかなと思う小猿は、
死ぬ確率が高くなる訳だ。
イカれたやつは排除されて当然なんだろう。
とにかくヒトの良い面も悪い点も、
間違いなく猿の中にほぼ同様のものがある。
一にも二にもと言うか、間違いなく思うのは、
あー、我々は猿だったんだねー、てことであった。

また認知について考える時、
我々はヒトの認知の仕方を基準に考える。
ま、さほど賢くないから結局はそれしかできない訳だ。
しかし動物たちにはヒトと全く違ったやり方で、
知ったり情報処理したりするものがいる。
ざっくり言って脳の大きさは賢さに関係するが、
例えば象は人間よりずっと大きな脳を持っている。
しかし脳の部分のバランスはヒトと全く違うので、
その機能の仕方はよくわかっていない。
そして鼻、象の鼻の役割は多彩である。
驚くほど器用で、繊細でかつ強い。
わらしべ一本つまみ上げられるし、
うるさいカバをひっくり返したりもできるらしい!
認知にはそれに先立つ情報収集が欠かせない。
彼らは鼻で多くのことを知る。
象の鼻的世界とはいかなる印象なのか。
想象できない。
いかんせん大きすぎて象の研究はやりにくいため、
わかっていないことが多いらしい。
象さん!死なないで!
(私はハンコなんていらないよ。)
脊椎動物の中で、
賢いので有名な蛸に至ってはさらにユニーク。
足の吸盤のところに神経伝達物質を持っている。
蛸はまさに脚で、
ぐんにゃりと考え素早く判断しているのだ。
いやはやみんなたちの環世界の数だけ、
多様な賢さがある。
本当に面白い。