カーテンの洗濯
今日は台所の窓にかけているカーテンを洗った。
ところどころシミがあるが、
豪華なレースの飾りのついた真っ白なリネンである。
糊付けして干してアイロンをかけた。
パリッと綺麗に仕上がって本当に気持ちがいい。
これはどこかヨーロッパのものではないかと思う。
リネンをアイロンがけするなんていう行為は、
なんと文明的で平和な行いだろう。
あの戦争でドイツ軍はフランスにあった、
大量の絵画宝飾品美術品を、
戦利品として奪ったわけだけど、
庶民の家の中にあった、
手の込んだレースのテーブルクロスや
おばあさんが作った枕カバーなどのリネンも、
燃えたり家と一緒に壊れたりして、
たくさん失われただろうと思う。
あるいは兵隊の泥んこのブーツで、
踏みしだかれ破られたか。
もちろん日本でも綺麗な刺繍や染物や織物の着物が、
大量に空襲で焼けたのであるが。
チンギス・ハーンも大量に壊しまくったし、
出来たばかりの安土城も火をかけられたわけだけど、
大昔から戦争ほどもったいないものはない。
ものも人も動物も大量に簡単に殺される。
そしてどこでも戦場は、汚く不健康で寒くひもじく、
人々の心は荒みきっている。
これを延々とやっている人間というのは、
やはりバカと言うほかない。