松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「動物の賢さがわかるほど人間は賢いのか」さわり

この本もまた私の待っていた本でした。
今、私に面白い本を教えてくれる神様がいる感じ。

進化認知学という新しい分野の本である。
これまで人間を頂点とする、直線的な、
賢さの段階を我々は信じてきたようだが、
実はそれぞれの動物は、自分たちの生き方に即した、
賢さ(認知の仕組み)を持っている。
それを指すウンヴェルト(環世界)という言葉があるそうだ。

ハイイロホシガラスは秋に、
何平方キロメートルもの範囲の何百という場所に、
松の実を二万個以上!蓄え、冬と春の間に、
その大半を回収するという。
私は賢いと言われる人間の中で、そうでもない方だから、
チャレンジするつもりはないが、
方向音痴と記憶力の悪さの二刀流だから、
こういうことはまず不可能である。
うーん、凄いなぁと心から尊敬する。
ホシガラスって!
この本を読むと、人間がバカなせいで、
テストの仕方が正しくないせいで、
頭が悪いと決めつけられていた動物が、
いっぱい出てくる。
私のせいではないが、なんか申し訳ない気分になる。