松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

「暗夜行路」

今「暗夜行路」を読んでいる。
初めてである。
これは1922年が初版である。
大正11年という事だが、
小説とはいえ、生活が今よりずっとリッチで、
羨ましい。
本当になんというか、豊か。
これは東京が舞台で全国的にこうだったとは思えないが。
以前も大正時代の話で、舞台は大阪で、
リッチだなぁと思った事がある。

人々の通信手段は、借りてかける電話と電報と手紙、
あと実際に家に行く。
特に不便のようにも思えない。
人々が連れ立って遊びに行ったり、
食事をしに行ったり、お酒を飲みに行ったり、
よく出歩く。
今の日本でこういう事はなかなかできない。
特に若い人は。

友人が松茸のカゴを下げて訪ねて来るなんていうの、
よだれが出ちゃう。
松茸なんて何年も食べてないよ。
子どもの頃は、松茸をもらって、
家に帰ったら家中あの香りでいっぱいだった記憶がある。
私の子どもの頃はまだ本当に香りの強い松茸があった。
なんか食べ物の話ばかりであれだけど。笑

これは長い小説で、古い文庫本で字が小さい。
字のサイズは今の本に比べると4分の1くらいだ。
ゆるゆると読む。