松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

しのぶさん、お疲れ!

坂本忍さんがジュネーブで演説した。
ユージンスミスの写真でも有名な、
胎児性水俣病の患者である。
彼女ももう61歳になられていた。
私には想像もできない苦労を経てもなお、
強く生きてきて、しっかりと意思表示をする姿が、
眩しいほど立派である。
メッセージは多くの人たちにしっかり伝わったようで、
良かった。
水俣に関するニュースを目にすると、
ありありと苦海浄土のあちこちを思い出し、
涙が出そうになる。
あれは、本当に並ぶものがない名作である。
水俣の人たちは苦労の連続だったと思うが、
そこに石牟礼さんが居られた事は幸いだった。
あのような本が残ることで、
私にも水俣の姿の一端が理解できたのだから。
これからも絶対に読み継がれてほしい。