「京都の庭と風土」続き
お庭の本が面白くて腰が抜けた。
こう言う事だったかと、
今更いろんな事が合点がいった。
広い敷地の庭から、禅宗が入ってくるともに、
抽象的なミニマムな庭ができる。
禅宗は日本の文化に非常に大きな影響を与えたんだねぇ。
禅宗が持ち込んだのはあと、お茶の種。
これが茶道の始まりになる。
盆栽も禅宗のもたらしたもので、
小さな盆の上に世界のエッセンスを凝縮する考え方は、
枯山水、石庭と同根である。
お茶も盆栽も最初はお坊さんのやる事だった。
庭を作る要素は池、滝口、流れである。
かつて水源から土木工事をして水を連れて来ていたわけだが、
後には石の組み方で滝口を作り、
白砂が池や流れを作り、
液体なしに水を感じさせる庭ができた!
「作庭は、自然石や自然形の樹木を用いて、
空間に山水の絵画を立体的に描く事」だと、
この著者は書いている。
様々の石を室町時代にすでに四国や南紀から、
運んできたという。
牛が46頭で引いてきたという話もあった。
以前行ったイサムノグチの美術館は、
四国の高松のそば、石の産地であった。
きっとあそこからも大きな石が京都に運ばれたのだろう。
あんな重いものをねぇ。
あと、足利義政のお庭好きが呆れるほどだった。
この本を読んで昔見た桂離宮の事を思い出した。
母がまだ生きていた時、母と姉と一緒に行った。
私はことのほかその垣根が印象に残ったのであるが、
ついにそれが桂離宮独特の桂垣、桂穂垣である事がわかった。
生きた竹で編んだ垣根や竹を使った美しい塀である。
私はあの時、入る前に実は垣根にまず驚いたのである。
この本を読んで、
また行きたい場所が増えちゃったじゃないか。