松井なつ代のやま

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水道民営化1

ネオリベはいろいろマメに頭を働かせるうえしつこく、
決して諦めないので本当に油断がならない。
日本ではアソーが水道民営化を海外で公言している。
すでに浜松でまず始まっている。
委託されているのはフランス企業、ヴェオリア社である。

水道民営化はネオリベの元祖、
悪辣な経済学者フリードマンが南米で始めたものである。
1980年代のことである。
サッチャーがこれに飛びつき、
イギリスでもつぎつぎと水道電気国鉄ガスなどを民営化した。
ネオリベサッチャーが嫌われるはずである。
また世銀は融資の条件に水道民営化をつけるなどして、
せっせとネオリベを儲けさせる後押しをした。
しかし問題が噴出し、現在は再公営化が次々に行われている。
2000年から2014年までの間に、
再公営化した自治体は世界中で180にもなる。

さて民営化でどんな不都合が起きたのか。
民間企業は自由に水道料金を上げることができる。
イングランドでは25年で3倍に、
ボリビアでは民営化の翌々年に早くも35パーセントアップ。
フランスでは24年で265パーセントの値上げとなった。
また民間運営会社が老朽化した水道管の設備投資を惜しむため、
どこでも漏水事故が後を絶たない。
市民の悲鳴によって、
再公営化せざるを得ない事態となっている。

要するに失敗が世界中でとっくに証明されている水道民営化を、
我が国の政府は今からやろうとしている。
続く