松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

東京新聞より

朝刊に法政大学総長の田中優子さんの文章がある。
この人は粋に着物をお召しになったりする、
とても綺麗な女性であるが、
私は以前から気があうなぁと思っていた。
日本でノーベル賞にふさわしいのは、
石牟礼さんの苦海浄土であるという事を言っていたからだ。
私もそう思っていた。
水俣方言は翻訳不可能だが、この本が、
世界中で多くの人に読まれればいいのにと。

今回の文章も差別や人権侵害に対して、
多くの人々のそれを許さないという言葉を発する事が必要、
というお話であり、
最後の方に苦海浄土からの引用がある。
また、いつも文章のチェックをしてくれる、
総長室長の先生のアドバイスのやりとりについて書いている。
この先生も素晴らしい方と見える。
言葉はこういう風にやり取りするためにある、
という例としても重要であるが、
全て自分の手柄にする事が可能な立場にあって、
それが普通の現在にあって、
人のアドバイスによって、考えが明確になったり、
新たな視点を獲得するという事をはっきり書いている。
この人はなかなか素晴らしい。
法政大学は良い学校だなぁ。