松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

私の金満家時代

自転車の鍵を付け替えた。
だいぶ前から硬くて動かなかったりしたし、
ぐいっと押すバーの頭がもげて、
錆びた鉄の棒を押さないといけなかったし、
そろそろ替えてもバチは当たらんだろうと。
そしたらこの自転車を買った時のことを思い出した。
あの頃の私は金満家だった。
息子が勤め始め家にお金を入れてくれる。
卒制にかかった費用の一部も返済してくれ、
それを月々のお手当みたいな感じで、
私がポッケに入れていたのだ!
自転車はごく普通の安いママチャリだけど、
娘にお母さん金回りがいいから調子乗ってるだろと、
鋭く指摘された…
しかし金満家時代はあっという間に過ぎ去った。
息子は浅草に古いアパートを借りて一人暮らしを始め、
その後はご結婚や。
あの金回りのよかった時代が懐かしい。
もう二度と来ない…しくしく。