松井なつ代のやま

ステンシルのイラストや本の紹介、麹の話、そのたいろいろ。

EUとイギリス最終回や

ここからはかなり専門的な経済の話になるので、
私のおぼつかない理解のかぎりであって、
間違いもあるかもしれないがお許しを。

EUは今や参加国がどんどん増えて、
それぞれの国の事情は様々である。
ドイツのようにしっかり稼いでいる国もあれば、
イギリスに関しては常に貿易赤字であっても、
金融で儲けていた。
いいとこがあんまり無い国もある。
だから国民の必要とする政策は、違うはずであるが、
EUは国ごとの自由な政策決定を許さない。
そこらへんに牛耳っている皆さんの思惑が出る。
EUの要求を呑んだギリシャは、
GDPを25パーセント減少させた。
スティーグリッツも非難しているように、
国民がごっそり死ぬでもしない限り、
こういうことは普通おこりえない。
ギリシャ人の稼いだお金は、
誰かに奪い取られたのである。

イギリスのシティーとアメリカのウォール街
これが世界の金融を動かしている。
ロンドンには、JPモルガン8000人、
バンク・オブ・アメリカメリルリンチ4500人、
シティ7000人、クレデイスイス5000人、
ゴールドマンサックス5500人、
モルガンスタンレー5000人、ドイツバンク7000人、
UBS4000人、など約7万人がいる。
これの他に法律事務所保険業務など、
投資銀行とセットで働く人たちがいて、
これらが移動する場所はないだろうと。

投資銀行にとって現在利益の中心は、
企業合併、企業買収である。
株や金融商品あたりまでならなんとか想像ができるが、
このM&Aと言うのは誰の都合で決定され、
どこらへんにお金がかかるのか、
私にはよく理解できない。
今、東芝や日立がこのM&Aで大きな損を出したらしいが、
多分その損失分はそっくり、
これらの会社に流れていったのである。
まさに元凶である。

大きな戦争を経て、その反省を踏まえて、
始まったEUであるが、
作られた経済格差が、難民を生み、移民を生み、
民族差別や排外主義が再び巻き起こっている。
実に情けない話である。
ま、この話はおしまいや。