イギリスとEUの話
EUを出るかどうかの国民投票の時、
それぞれの主張をする政治家がいたが、
この著者はどっちにしろだいたい同じだという。
チャーチルを例にとって。
英国はヨーロッパ合衆国に協力する。
しかしそこには入らない。
Britain with Europe ではあるがin Europeではないと。
英国が有利にならないようなEUはいらない。
残留派も懐疑派も、英国の
(英国のエスタブリッシュメントの)利益になるなら
EUを利用するという考えである。
例えばEU加盟でどんな得をしたかの例。
域内の農産物を保護するために、
加盟国がお金を出し合って作った、
欧州農業保証基金というものがある。
各国に還付されたお金の分配は国に任されている。
フランスでは農民が手にしているらしいが、
イギリスでは貴族の懐に入っている。
英国では農地の広さを基準に配分された。
びっくりしたが、
英国では土地の三分の一は貴族が所有している。
広大な土地を、
千数百人の貴族とそのファミリーが所有している。
イギリスではこの農業振興にためのお金が、
ほとんど貴族の不労所得になっている。